このブログについて


バラの栽培についての考え方や方法は多様です。その多様性こそが、バラが文化として豊かであることの証左なのでしょう。
"答え"は一つではないとすれば、バラ栽培の楽しさは、"自分のバラの世界を見つけ出す" その過程にあると思っています。

このブログは試行錯誤中のバラ栽培の記録です。一部の記事はバラ仲間に私の方法を紹介するために書いたものもありますが、
「栽培ガイド」の類ではありません。バラ栽培を始めた頃に書いた記事の内容は現在の栽培方法とは異なるものも多く、
技術的にも拙くて誤謬も多々含まれていると思われます。批評的に読んでくださるようお願いします。

2013年1月18日金曜日

「土と植物の薬膳」の肥効テスト その2

粕屋町バラサークルの「第3回 有用菌の活用講座」が、昨年11月29日に、九大農学研究院の金澤教授を講師として、粕屋町にある九大農学部附属農場内の講義室で開催されました。この講座では「土と植物の薬膳」(以下「薬膳」と略記)が配布されましたが、この製品の特徴や使い方についての説明は(講義内容や時間の関係で)十分ではありませんでした。

その後、バラサークルの作業として九大農学部正門前の花壇の一部に「薬膳」を入れました。その作業内容や結果に付いては後日レポートします。また、個人でも庭に「薬膳」を入れたという報告も受けていますし、私も「薬膳」のテストを開始、あるいはその準備を進めています。

左の写真は私のテストの一例で、同じバラ科であるイチゴ苗を利用した「薬膳」の肥効テストです。ここでは、赤玉土と「薬膳」の配合割合を、0%から100%までの6段階でテストしています。写真はテスト開始時のものです。

イチゴ苗を使うのは久留米市の Dr.真島 のアドバイスによるものです。先生、ありがとうございます。これも詳細は後日レポートする予定です。

さて(話はここからですが)、粕屋町バラサークルのメンバーには「薬膳」の肥効テストについてきちんと説明する機会がありませんでした。この肥効テストは、各地のバラ栽培家のみなさんにご協力をお願いしているのですが、ここではまずその内容をご覧ください。この文書の署名(発信者)は、株式会社金澤バイオ研究所の山本聡子さんです。粕屋町バラサークルではありませんので誤解の無いようにお願いします。

「土と植物の薬膳」の肥効テスト

「土と植物の薬膳」の開発者である金澤特任教授は、九州大学大学院 植物資源科学部門 土壌微生物学研究室に在籍し(現在は同大学特命教授)、長年の有機資源の「高機能 好熱細菌」(以下HT菌)による“高熱・好気発酵法”を研究発展させ、それらの貴重な有機資源を優良な有機肥料にする研究開発を行ってきました。これらの研究成果を利用することで、九州大学ブランド製品『土と植物の薬膳』として、一般消費者へ販売できる、安心安全なバイオ堆肥の製造を実現しました。

『土と植物の薬膳』は、植物を育む土壌と植物を健康にするために研究・開発さ れた有機質肥料です。原料はすべて安全な天然素材を使用し、独自に研究開発したHT菌を用い、“高熱・好気発酵法”にて高温で熟成させています。本品の大きな特徴のひとつHT菌は、発酵中に90度を超える温度を長時間保つため、その高温によって病原菌や雑草種子も死滅しますので、植物に安心してお使いいただけます。

また完熟させているために匂いがなく、植物自身の免疫力を高めて植物が丈夫になるため、病気予防・治癒を目的とする薬剤の使用量を控えることができます。公共施設や公園、芝生のように人の肌が直接触れるような場所での利用にも安心 してお使いいただけます。(原料の詳しい内容や特徴などの詳しい内容は、別紙の資料を参照くださいませ。) つきましては、多くの方が訪れる◯◯バラ園にて、『土と植物の薬膳』をお試しいただきたく思っております。 肥効テストの詳しい内容は、以下のとおりです。

バラに対する肥効テストについて

「土と植物の薬膳」は、製品化されて既に8年以上になります が、私どもは土壌や土壌微生物の研究が専門のため、バラ栽培に関しての肥効データは必ずしも十分ではありません。バラ栽培者のみなさんのそれぞれの環境下で本品を使った生育状況やご要望などを教えていただき、もし改善すべき点があれば、『この「土と植物の薬膳」をベースに、バラに特化した、高機能で、 安全・安心で、かつ手頃な価格で入手可能な有機肥料を作りたい』という夢もあり、そのためにみなさんのご協力を得ながら結果をお聞きしたいというのがこのテストの目的 です。

現在、九州各地のバラ園や、バラ苗栽培農家・バラ苗販売業者・全国的に著名なロザリアンを含む個人の栽培家(複数)にこのテストを依頼しています。 その方法は、花壇の一部に「土と植物の薬膳」を施肥し、その他はこれまでの肥料で栽培して、その結果を比較するという簡単なものですが、各地の多くの事例が集まれば貴重なデータになるのではと期待しています。昨年から、私の参加している「粕屋町バラサークル」有志の方々とも、バラへの施肥テストを開始しております。

テストでは、施肥時期と施肥量、施肥前後、あるいは比較対象の肥料での生育状況を記録していただき、可能なら生育状況の写真を撮っていただきたく思っております。テスト期間は1年間、あるいはそれ以上になりますが、記録はご負担にならない範囲で結構です。参加してくださったみなさんには全体の結果をお知らせします。また、その成果を活かして改良版の「土と植物の薬膳」を開発した場合は、それをみなさんに還元する予定です。

もちろん、参加していただいた皆様の個人情報を守ることや、あるいはその結果を「土と植物の薬膳」の広告宣伝には使用しないことは皆様へのお約束として厳守します。

バラ以外の植物に対する肥効テストについて

バラ以外の植物、野菜や花卉類については、既にある程度の量の試験結果が寄せられています。野菜類などいずれも好結果ですが、もし可能ならば、バラと一緒に植えられている宿根草や、花卉類のみが植えられている花壇でもお試しください。方法は、バラの場合と同様に、花壇の一部に「薬膳」を施肥し、他はこれまでの肥料で、その生育差を確認するというものです。

バラもその他の野菜・花卉類も、連作障害や残留農薬の害が疑われるような悪条件の土壌での栽培試験が可能なら、ぜひお試しください。ただし、「薬膳」が持っているこれらの障害に対する高機能性は、筑波大学などで実証試験が行われその効果がある程度証明されているものの、これらの障害に対してどの程度有効かどうかは、これも各地での実際の栽培テストが必要な段階です。

連絡先:
土壌微生物に関する金澤教授への質問および「土と植物の薬膳」の入手方法について
株式会社金澤バイオ研究所 山本聡子
https://www.soil-micro.com/contact/index.php
satoccham@mac.com

引用(一部省略)はここまでです。私たち粕屋町バラサークルでも、この「薬膳」の肥効テストを始めましょう。バラの寒肥を施肥するこの時期は絶好のタイミングです。

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